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エンゲージメントとは?


エンゲージメントの意味

 私は(社員)エンゲージメントという言葉をもう何年も使い続けていますが、未だにその上手い訳語は見つかっていません。「愛着」「絆」「自己実現」「深い関与」など、いろいろありますが、私は「組織に対して強い愛着を持ち、仕事に対して熱意を持っていること」という訳語を良く使います。
 しかし、これでいいのか、とずっと考え続けていました。私の論説記事「不況時代に求められる「意味」のあるメタ・エンゲージメント」のなかでも通常使われる「エンゲージメント」という言葉は企業内の論理に基づいていて、仕事の「意味」「社会的意義」についてあまり重きを置いていないと問題提起したのですが、私の疑問はフランス哲学に於いてすでに解決されていました。
 フランス実存主義の用語で「アンガ-ジュマン」というものがあります。これは英語のエンゲージメントをフランス語読みしたもので、状況に自らかかわることにより、歴史を意味づける自由な主体として生きることを指し、ジャンーポール・サルトルやアルベール・カミュなどの思想ではさらに政治的・社会的参加、態度決定の意味を持ちます。つまり、政治、社会への主体的な関与意識というものがその意味合いに含まれています。
 実存主義というとちょっと大げさなような気もしますが、会社の中だけのエンゲージメントではなく、社会、政治、歴史を意識して、本当に意味のあると思えることに主体的に貢献しようという気持ちが「アンガ-ジュマン」なのです。
 結局は「エンゲージメント」も「アンガ-ジュマン」も英語かフランス語かの違いだけです。そう考えると、「エンゲージメント」の訳語として「参画意識」「深い関与意識」「主体的貢献」「主体的社会参加」「公私の成長に貢献すること」「非中立的態度」「強い社会的意志」などの訳語案も浮上してきます。私には、「愛着」とか「絆」という個人的な言葉よりも「主体的貢献」あるいは単に「貢献意識」の方が社会貢献のニュアンスも含まれるし、しっくりくるようです。
 日本のビジネスパーソンはハード・ワーカーだとよく言われてきました。しかし、ギャラップ社などの調査でエンゲージメント度合いは先進国の中でもかなり低くなっています。これは終身雇用制度、高度成長の影響もあって、個人として主体的に貢献、自己成長しなくてもやってこられたからなのですが、その結果、社会的・歴史的に無責任な企業経営や社会倫理に背く活動を生んでしまったことも事実だと思います。これからの日本のビジネスパーソンには、会社の中での「エンゲージメント」を高めることに加えて、社会を見据えた「アンガ-ジュマン」を強く持つことが益々必要となるのではないでしょうか。

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