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セブ島のシャングリラ


 いよいよ長い夏も終わりですかねえ。まだまだ半袖でなければ暑くてたまらないという日もありますが、確実に季節は秋に移っているのでしょう。秋は私の好きな季節です。あんなに長く暑い夏でしたが、終わってみるとやはり寂しいものです。そんな喪失感というネガティブな感情をポジティブに受け止めている私です。
 この夏、私はフィリピンのセブ島にあるシャングリラ・ホテルとプランテーション・ベイというホテルに取材で行ってきました。取材といっても雑誌に記事を書いたわけではなく、ホテル業界のクライアントを持っているので、日本人の人気が高い海外のホテルがどんなサービスをしているかを調査に行ったという次第です。
 海外でサービスが評判のホテルは過去にも何回か行っていますが、いつも感じるのは、日本のホテルのサービスの基準の高さです。顧客満足度No.1と謳っている欧米のホテルに行っても、日本の一流ホテルと比べると大したことがないということはよくあります。高レベルのサービスになれている日本人のお客さんは期待値が高いので満足度調査などをしてもあまり高い得点は与えてくれないのだけれど、アメリカで顧客第一主義を実践するとお客さんはすぐに驚いて高得点をくれる、なんて現実もあるので、私は満足度という統計の国際評価はあまり当てにしていません。しかし、統計でなく実際に自分でサービスを受けて感じてみることは大いに価値があると思います。
 そこでこの2つのホテルですが、どちらも従業員がプライドを持って仕事をしていて、とても気持ちよく滞在ができました。とくにシャングリラは素晴らしかった。廊下ですれ違うスタッフはみな朗らかで親切でした。そして、ホテル内のテニスコートの運営を担当しているスタッフからは面白い話を聞くことができました。
 この人、テニスコーチでもあるのですが、テニスは独学でちゃんとトレーニングを受けたことはなかったそうです。それでも一緒にプレイすると、さすがコーチも出来るほどの腕前です。彼はもう15年このホテルに勤めていて、リタイヤまで勤めたいとのこと。どこがいいのかと聞くと、「色々なことをチャレンジさせてくれるところ」とのこと。これは私が企業研修などで「今までで最高の上司の良いところ」と聞くと、一番多く出てくるコメントです。
 彼が入社後まずしたのは海上での人命救助のトレーニング。ヘリコプターから海面に飛び降りて溺れている人を救う練習だったそうです。全く初めての経験で初めは恐かったもののすぐに楽しくなり、今までこのトレーニングが実践に活かされたことは一度もないけれども、今でも思い出すと自分のホテルへのロイヤリティーが高まるようです。そしてその他の人命救助関係のトレーニング、さらにお客さんと楽しみながら上達するテニス。本人に言わせるとこんないい仕事は辞められないとのことです。
セブ島ではなんらかの決まりがあってどのホテルもスタッフの給料は一定らしいのですが、仮に少々高い給料を積まれても彼は他のホテルに移る気は全くないとのこと。ちなみに、ホテル対抗のスポーツ・イベントもあって、シャングリラは昨年優勝したそうです。彼はそれをとても誇っていました。
 スタッフに仕事を楽しませて、誇りを持って打ち込んでもらう仕組み、シャングリラはなかなか良く考えているようです。

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