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メディアコスモス


建築を勉強している息子に紹介されて訪れた、岐阜市のメディアコスモスという建物にある公立図書館。

なんとまあ、アバンギャルドな空間。図書館なんて静かでゆったりしたスペースがあればどこでもいいかと思っていたが、ここならいつまででも本を読んでいられそう。こんな図書館があるなら岐阜市に移住してもいいとすら思ってしまう。

そこまで思わせるほど建築物にパワーがあるとは。マネジメントとかリーダーシップとか、そんなものよりも建築を変えたほうが組織はよくなるのかもしれない。

90年の時を越えた感情


先日、愛知県のいとこから祖父の形見が送られてきました。大きくて重い革のスーツケース。宮沢賢治の写真とか、ハリーポッターの映画に出てきそうな代物です。祖父は私の父が10歳の時に亡くなっているので、私はおろか、父もロクに覚えていませんでした。形見といってもあまり実感はありませんでした。

この祖父は、日産自動車や日立金属のルーツである戸畑鋳物社の安治川鉄工所の所長として、東洋一の貨車の設計をしたり三重県の軽便鉄道敷設に貢献したりしていました(三重県に石碑があります)。1935年に亡くなるまで、このスーツケースを持って欧米の工業地域を視察のために飛び回っていたのです。

私が学生時代にイギリスのバーミンガムに研修に行った際、祖母から「おじいいちゃんがそこに行ったときに買ってきた絵ハガキだよ」と言ってレトロなカードが送られてきました。後にアメリカのデトロイトに駐在した時も、同じ言葉と共に古き栄光の時代のデトロイトのカードが送られてきました。「このじいちゃん、本当に戦前から世界中を飛び回っていたんだなあ」と驚いたものです。

取りあえず居間の片隅にこのスーツケースを置いてみると、なんとも言えない存在感。試しに持ち上げてみたり、これを持って船に乗る自分を想像したりしていると、なんだか変な気がしてきました。実に90年の時を越えて、話にしか聞いていなかった「偉大なじいちゃん」の感情が迫ってくるのです。未知の海外に出ていく不安、憧れ、工場の未来に向けた高揚感、そして45歳の若さでこの世を去る無念さ。

もう一度、床に置いて眺めると、今度は自分の感情がこみ上げてきます。恥ずかしい。大きな魂を前にして、小さな自分が恥ずかしい。


創造性は上質なライブから


先月名古屋に出張に行った際に、何となくZepp名古屋に行き、斉藤和義と中村達也のユニット「Manish Boys」のライブを見てきました。私にとっては久しぶりのライブで、「歌うたい」だと思っていた斉藤和義のギターの巧さに感動して帰ってきました。すると、泊まっていたホテルで行き詰まっていた色々なことのアイデアが溢れてくるではありませんか。そして、「シニアの品格」の続編のアイデアもようやく動き出しました。何なんですか、これは?
「そうか、もっと現役アーティストに接しなければいけないんだ」と、早速いくつかのライブのチケットをゲットしました。スケジュールを調整しつつ、これから2カ月で、サカナクション、RAD WIMPS,、Steven Tyler、ワンオク、と日本の若手バンドのライブを中心に参戦してきます。
若い頃は洋楽ばかり聞いていた(RCサクセションは別格)私ですが、最近の日本のバンドは凄いと思います。しっかりハマってきます。ところで、Manish Boysの観客層は中年が中心で良かったけど、ワンオクとか、このオッサンがどんな格好していけばいいんだろう?

ミック・ジャガーと「シニアの品格」


 12月8日にミック・ジャガーが8人目の子供の父親になったそうです。あめでとう、ミック!
 とはいっても、73歳のミックには8人の子供だけでなく、すでに2人の孫と1人のひ孫もいるのです。もう、「凄いっすね」としか言えません。あのピカソ(最後の子供ができたのは68歳)を抜き、チャップリンと並んだという訳です。世界記録ではインドの男性が96歳で子供を作ったそうです。まあ、もうここまでくるとどうでもよくなってきますね。
 さて、そのミック・ジャガーですが、昔から気になる人なんですね。「ミック・ジャガーに学ぶ、80歳まで稼ぎ続けるリーダーシップ」なんて文章も書いています。そう、興味があるのは、プレイボーイとしてではなく、ビジネスマンとして、そして「人生の演技者」としてなのです。
 ミックのことを考えていると、小林秀雄がゴッホについていろいろ書いていた文章を思い出します。小林秀雄によると、自分の耳を切り最後はピストル自殺をしたゴッホについて、彼は自分の狂気を客観的に見ることができ、それがゆえにとても苦しんでいたんだと書いています。ゴッホの書簡を読んでそう確信したらしいです。そして、ゴッホは「自分に振られた狂人の役を素直に受け入れよう」と覚悟を決め、心が狂わなければ不可能ともいえる、緊張感の高い黄色の世界を確立し、また赤と緑によって人間の恐ろしい情熱を表現しようとした、というのです。最期のピストル自殺の際も、完全に狂っていたのではなく、狂人を演じながら「さあ、もう幕だ」と人生を閉じた、のだと。
 「シニアの品格」の中で、人生の中で自分の「役割」を演じる、ということについての対話を書きましたが、ゴッホは、「狂人の役を振られた天才画家の役」を演じきったのでしょう。そして、ミック・ジャガーも若いころに確立した「背徳のロック・スター」という役割を覚悟を持って演じきっているのではないかと思うのです。単なる依存症という意見もありますが、最近まで毎日7キロのランニングを欠かさず行い、食事にも気をつかい未だに20代の青年のような体型でステージを駆け回るストイックなミックを見ると、私はこれこそミックらしい「シニアの品格」ではないかと思わずにいられないのです。「シニアの品格」の登場人物の奥野老人のような、自分らしい自然体の生き方を貫く品格ではなく、自分が覚悟をもって被った仮面を最後までかぶり続ける、というまた違った品格なのだろうと思うのです。

「シニアの品格」が朝日新聞3面「日曜に想う」で取り上げられました


9月18日の朝日新聞3面の「日曜に想う」にて「政局読みに与ふる書」として、拙著「シニアの品格」が紹介されました。
書評ではありませんが、「この夏、不思議な小説を読んだ・・」で始まる文章では、政局読みと絡めてとても大切なことが論じられています。
さすが朝日新聞、書いてある内容も深いですし、影響力もすごい。あっという間にアマゾンで90位台まで登りました。楽天ブックスでは宗教・倫理部門(?)で3位。
ただ、現在在庫薄となっていまして、アマゾンでは発送まで1~2か月となっています。しかし、楽天や紀伊國屋オンライン、小学館オンライでは1週間以内に発送されますので、こちらも是非ご利用ください。
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